海をわたる手紙

ノンフィクションの「身の内」

「テーマは,いつも『立入り禁止』の領域にあったと思います」――数々の労作を生み出してきた二人の初めての往復書簡

海をわたる手紙
著者 澤地 久枝 , ドウス 昌代
ジャンル 書籍 > 単行本 > 評論・エッセイ
刊行日 2017/02/15
ISBN 9784000222341
Cコード 0095
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 222頁
定価 1,870円
在庫 在庫あり

満州に生まれ,『妻たちの二・二六事件』『密約』などの著書があり,「九条の会」呼びかけ人のひとりでもある澤地久枝.二十代で渡米し,『東京ローズ』から『イサム・ノグチ』まで,一貫して日米にまたがる歴史を描いてきたドウス昌代.長年の友人として,取材の悩み,執筆の苦しみを時に相談し,支えあってきたふたりが,戦後七十年の節目に交した往復書簡.

第一信 オフ・リミット── 一面の焼け跡から
第二信 「七歳」への取材──私の戦中とはなんだったか
第三信 沈黙の日々──死の横を通り過ぎて
第四信 「アメリカを見てやろう」
第五信 涙──『暗い暦』とゾッキ本の思い出
第六信 「ボーダー・ステイト」での一九六五年
第七信 去るひと──ミッドウェー海戦を書く
第八信 トンボの複眼──日系史に導かれて
第九信 国会前へ──わたしの祈り
第十信 司馬遼太郎さんの「日本語文章」
第十一信 ノンフィクションの苦しみ
第十二信 英訳休暇の旅──なぜイサム・ノグチだったのか
第十三信 旧植民地生れの縁──本田靖春さんの「仕事の仕方」
第十四信 Myメモ・ノート──寡黙な相棒

あとがき(澤地久枝)

装幀 安野光雅
澤地久枝(さわち ひさえ)
ノンフィクション作家.1930年東京生まれ.4歳のとき一家で満州へ移住,14歳のとき吉林市で敗戦をむかえる.引揚げ後,出版社勤務ののち五味川純平氏の『戦争と人間』資料助手をへて独立.著書に『妻たちの二・二六事件』,『火はわが胸中にあり』(日本ノンフィクション賞受賞),『滄海よ眠れ』,『記録ミッドウェー海戦』(菊池寛賞受賞),『密約』,『琉球布紀行』ほか多数.

ドウス昌代(どうす まさよ)
ノンフィクション作家.1938年北海道生まれ.早稲田大学文学部卒業後,渡米.著書に『東京ローズ』(講談社出版文化賞ノンフィクション部門受賞),『マッカーサーの二つの帽子』,『ブリエアの解放者たち』(文藝春秋読者賞受賞),『日本の陰謀』(大宅壮一ノンフィクション賞・新潮学芸賞受賞),『トップ・ガンの死』,『イサム・ノグチ』(講談社ノンフィクション賞受賞)ほか.

書評情報

毎日新聞(朝刊) 2017年5月21日
朝日新聞(朝刊) 2017年5月7日
北海道新聞(朝刊) 2017年4月9日
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