これがすべてを変える (上)

資本主義 vs. 気候変動(全2巻)

地球温暖化・気候変動という人類最大の危機.元凶は単にCO2ではなく,資本主義そのものである.

これがすべてを変える (上)
著者 ナオミ・クライン , 幾島 幸子 , 荒井 雅子
ジャンル 書籍 > 単行本 > 経済
刊行日 2017/08/30
ISBN 9784000229562
Cコード 0033
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 382頁
定価 3,080円
在庫 在庫あり
地球温暖化・気候変動という人類最大の危機.元凶は単にCO2ではなく,資本主義そのものである.私たちに残されたのは不可能を成し遂げるためのぎりぎりの時間.でも今なら間に合う.そしてそれは,すべてを変えるチャンスになる.前作『ショック・ドクトリン』で世界を驚愕させたジャーナリストによる,地球と人類の未来を考える上で必読の書.
序 章 気候変動によってすべてが変わる
 民衆によるショック
 最悪のタイミング
 エネルギーだけの問題ではない
 否定からの脱却


第一部 最悪のタイミング

第1章 右派は正しい(ライト・イズ・ライト)――気候変動にはらまれた大変革のパワー
 受け入れられない真実
 カネにまつわる話
 プランB ──温暖化する世界で金を儲けろ
 ゾッとするほど冷たい世界
 保守派への迎合
 世界観の闘い

第2章 ホットマネー――自由市場原理主義はいかにして地球の温暖化を促進したか
 気候より商売優先
 壁が崩壊し、排出量は上昇する
 貿易と気候──二つの孤立
 安い労働力と汚いエネルギーのパッケージ取引
 自ら墓穴を掘る運動
 拡大から安定へ
 思いやりのある経済を育て、思いやりのない経済を縮小する

第3章 民間から公共へ――新しい経済への移行を阻むイデオロギー的障害を克服する
 公的領域の再建と刷新
 汚染者負担

第4章 計画と禁止――見えない手を叩き、運動を起こす
 雇用創出のための計画
 電力/権力(パワー)のための計画
 あのドイツの奇跡について……
 「ノー」の言い方を忘れない
 「問題」ではなく枠組み

第5章 採取/搾取主義を超えて――内なる気候変動否定派と対峙する
 究極の採取/搾取主義的関係
 左派の採取/搾取主義
 聞き逃されてきたいくつかの警告


第二部 魔術的思考

第6章 根(ルーツ)ではなく実(フルーツ)――大企業と大規模環境保護団体(ビッグ・グリーン)の破滅的な一体化
 環境法の黄金時代
 一九八〇年代の急転換
 ビジネスと手を組む環境保護運動
 消費者パワーで解決?
 フラッキングと燃える橋
 汚染の取引

原 注
Naomi Klein(ナオミ・クライン)
1970年,カナダ生まれのジャーナリスト,作家,活動家.デビュー作『ブランドなんか,いらない』は,企業中心のグローバリゼーションへの抵抗運動のマニフェストとして世界的ベストセラーになった.アメリカのイラク戦争後の「復興」に群がる企業の行動に注目したことがきっかけとなった大著『ショック・ドクトリン――惨事便乗型資本主義の正体を暴く』は,日本でも多くの読者に受け入れられた.本書『これがすべてを変える』を刊行後,2017年6月には,トランプ大統領の出現に黙ってはいられないとして No Is Not Enough を緊急出版した.2016年,シドニー平和賞受賞.2017年に調査報道を手がける米ネット・メディア「インターセプト」に上級特派員として参加,他に『ガーディアン』『ネーション』などさまざまな媒体で記事を執筆している.

書評情報

週刊読書人 2017年11月24日
図書新聞 2017年11月18日
信濃毎日新聞 2017年10月29日
朝日新聞(朝刊) 2017年10月15日
中國新聞 2017年10月15日
愛媛新聞 2017年10月15日
熊本日日新聞 2017年10月8日
山梨日日新聞 2017年10月8日
日本農業新聞 2017年10月1日
日刊ゲンダイ 2017年9月13日
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