民法の基礎から学ぶ 民法改正

そもそも民法とはどのような法律なのか.そこから始めて,一二〇年ぶりの大改正で何がどう変わったのかまでを解説する画期的な本.

民法の基礎から学ぶ 民法改正
著者 山本 敬三
ジャンル 書籍 > 単行本 > 法律
刊行日 2017/09/26
ISBN 9784000248853
Cコード 0032
体裁 A5 ・ 並製 ・ 180頁
定価 1,430円
在庫 在庫あり
120年ぶりの民法大改正.しかし,そもそも民法ってなに? そんな疑問を持つ市民のために,法制審議会で改正作業に携わった著者が,民法とはどのような法律か,なぜ重要か,民法の歴史までさかのぼり,今回の改正は何をめざしているか,具体的にどこが変わったかを丁寧に解説.法学部生から法科大学院生,実務家にとっても役立つ一冊.
Ⅰ.はじめに

Ⅱ.民法の基礎
 1 法体系の中での民法の位置
   1) 公法と私法
   2) 私法の基本法としての民法
 2 民法の対象
 3 財産法の仕組み
   1) 所有と契約
   2) 物権と債権
 4 日本の民法の編成
 5 もう一度─「民法」の意味

Ⅲ.民法の歴史
 1 明治維新まで
   1) 中国法の継受
   2) 封建制
 2 明治維新から民法の制定まで
   1) 黒船の来航と不平等条約の締結
   2) 条約改正交渉
   3) 民法典編纂作業の開始
   4) 御雇い外国人による編纂作業
   5) 旧民法の成立と頓挫
   6) 民法の制定
 3 民法の制定から1990年代まで
   1) 立法の状況
   2) 法の解釈の仕組み
   3) 判例と学説の役割
   4) 日本民法の特徴

Ⅳ.民法改正の経緯
 1 1990年代から現在──改革の時代
 2 「民法改正」の背景─社会からの要請
   1) 経済の活性化
   2) 社会の歪みの是正
   3) グローバル化
   4) 民法の「現代化」の必要性
 3 民法改正のプロセス

Ⅴ.改正民法の特徴
 1 民法の透明化
   1) 規定の明確化
   2) 基本原則の明文化─契約の自由
   3) 確立したルールの明文化と合理化
 2 民法の現代化──社会・経済の変化への対応
   1) 取引活動の合理化
   2) 契約の尊重と格差の是正
 3 改正されなかった項目
   1) コンセンサス主義
   2) ルール化
   3) 法制執務の方針

Ⅵ.民法改正の今後
 1 民法(債権関係)の改正
 2 民法の他の部分の改正
 3 終わりに─民法と民法改正の大切さ

付 録
あとがき
山本敬三(やまもと けいぞう)
1960年生まれ.京都大学大学院法学研究科教授.専門は民法.法制審議会民法(債権関係)部会幹事など.主な著書に,『公序良俗論の再構成』,『民法講義IV─1契約』,『民法講義I 総則〔第3版〕』(以上,有斐閣),『契約法の現代化Ⅰ─契約規制の現代化』(商事法務).
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