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岩波科学ライブラリー

勝てる野球の統計学

セイバーメトリクス

従来の野球観を覆した新しい手法を最新データとともに解説する.チームの戦力分析にぜひ備えておきたい.

勝てる野球の統計学
著者 鳥越 規央 , データスタジアム野球事業部
通し番号 223
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 岩波科学ライブラリー
書籍 > 岩波科学ライブラリー > 情報・技術
日本十進分類 > 自然科学
シリーズ 岩波科学ライブラリー
刊行日 2014/03/12
ISBN 9784000296236
Cコード 0341
体裁 B6 ・ 並製 ・ カバー ・ 116頁
在庫 在庫あり
「送りバントは有効な作戦でない」「打率より出塁率が重要」.統計学の手法で,従来の野球のセオリーを覆したセイバーメトリクス.メジャーリーグではチーム強化に必須のツールとして大活躍だ.このセイバーメトリクスを日本プロ野球の最新データを駆使して解説する.ひいきやライバルチームの戦力分析にぜひ備えておきたい1冊.


■編集部からのメッセージ
 ノーアウトランナー一二塁,バッターがバントをすると,すかさず解説者が「セオリー通りに送ってきました」――野球中継ではおなじみのセリフですね.でも,この「セオリー」は本当に正しい理論なのでしょうか?
 その答えを教えてくれるのがセイバーメトリクスです.「セイバーメトリクス」は1970年代にアメリカで誕生した,野球のための統計学で,送りバントはむしろ得点期待値を下げる作戦であることを示したことをはじめ,それまでの野球のセオリーを次々に覆してきました.
 セイバーメトリクスは選手の実力を知るためにも強力な理論です.先発投手と救援投手,長打力のある打者と出塁率の高い打者,その価値を比較し,勝利にもっとも貢献しているのは誰か? といった疑問にも答えてくれるのです.
 2013年のシーズン,24勝無敗の楽天・田中将大投手より貢献度の高かったパ・リーグの選手とは? セ・リーグの三塁手,失策の多いアノ選手が実は名手だった! 打率.282,10本塁打と一見,平凡な阪神の鳥谷敬選手のすばらしさを示す数字とは? 本書はそんな「へぇ~」が満載です.
 野球観戦をしながら監督の采配や選手の実力についてあれこれ論じたり,うんちくを傾けたりするのも野球ファンの楽しみの一つですね.本書はそんなあなたにオススメの1冊です.
1 “無死満塁”は点が入りにくいのか?――野球のセオリーを検証する
2 ホームランバッターか三割打者か?――「全員イチロー」vs「全員バレンティン」
3 防御率だけでは見えない名投手の条件――失点に占める投手の責任の割合
4 イメージ先行で語られがちな「守備の達人」――失策が多くても守備範囲は広かった
5 真のMVPは誰か?――勝利への貢献度を数字で表す
おわりに――セイバーメトリクスとID野球
鳥越規央(とりごえ のりお)
1969年生まれ.統計学者.筑波大学大学院数学研究科修了.博士(理学).主著:『9回裏無死1塁でバントはするな』(祥伝社新書),『本当は強い阪神タイガース』(ちくま新書),『統計学序論』(共著,東海大学出版会)他.

データスタジアム野球事業部
データスタジアム株式会社は2001年に設立し,野球事業部はプロ野球チームやアマチュア野球チーム(高校・大学・社会人など)にデータ分析及び強化ソリューションを提供し,各種メディアに向けてはプロ野球データを配信するなどの事業を行っている.

書評情報

統計 2015年6月号

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