偽装の被爆国

核を捨てられない日本

「唯一の被爆国」はなぜ核禁止条約に参加しないのか? いま軍備への傾斜を強める日本の,核をめぐる「ポスト真実」.

偽装の被爆国
著者 太田 昌克
ジャンル 書籍 > 単行本 > 政治
刊行日 2017/09/28
ISBN 9784000612210
Cコード 0031
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 202頁
定価 1,870円
在庫 在庫あり
日本は,戦後70年間にわたり「唯一の被爆国」としてのアイデンティティを形成してきたはず,だった.しかしいま「核なき世界」を掲げたオバマの政策に抗い,軍事転用可能なプルトニウムを大量に積み上げ,核禁止条約には不参加を表明と,その仮面は剥がれつつある.液状化する世界情勢の中で,軍備への傾斜を強める日本の,核をめぐる「ポスト真実」を読み解く.
プロローグ 「アトミック・サンシャイン」の陰で
第1章 被爆国の「素顔」――オバマの核政策転換に立ちはだかった日本
第2章 トランプの影――核兵器禁止条約に背を向ける被爆国
第3章 まかり通る虚構――止まらぬ安倍政権の原発回帰
第4章 剥がれた“非核の仮面”――核不拡散体制の「アウトサイダー」インドとの協定
第5章 ドイツ――もうひとつの核密約――核の抱擁と呪縛
エピローグ 道徳の目覚めか、破滅の弾雨か

謝 辞
太田昌克(おおた まさかつ)
1968年富山県生まれ.共同通信編集・論説委員,早稲田大学客員教授,長崎大学客員教授.早稲田大学政治経済学部卒,政策研究大学院大学博士課程修了,博士(政策研究).92年共同通信社入社後,広島支局,政治部,外信部,ワシントン支局などを経て現職.1999~2000年米メリーランド大学にリサーチ・フェローとしてフルブライト留学.2006年度ボーン・上田記念国際記者賞,09年平和・協同ジャーナリスト基金賞を受賞.
著書に,『日米〈核〉同盟』(岩波新書),『日本はなぜ核を手放せないのか』(岩波書店),『731免責の系譜』『盟約の闇』(以上,日本評論社),『アトミック・ゴースト』『秘録核スクープの裏側』(以上,講談社)ほか.

書評情報

北海道新聞(朝刊) 2017年11月12日

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