電子書籍対応

アンデルセン童話集 1

「みにくいアヒルの子」など11編を収録.

アンデルセン童話集 1
著者 大畑 末吉
ジャンル 書籍 > 児童書 > 岩波少年文庫
刊行日 2000/06/16
ISBN 9784001140057
Cコード 8397
体裁 その他・規格外 ・ 246頁
在庫 在庫僅少
グリム童話とならんで世界中の子どもたちに親しまれている,真情あふれる童話集.「おやゆび姫」「皇帝の新しい着物」「小クラウスと大クラウス」「みにくいアヒルの子」など11編.

■アンデルセン童話について

アンデルセン童話の特色は,だいたい,その情緒性,感傷性にあると言えましょう.このことは,アンデルセン童話と並び称せされるグリム童話と比較して両者の成り立ちをみればすぐわかると思います.
 グリム童話は,ご存じのように,グリム兄弟がドイツの国じゅうをまわって人々のあいだに昔から伝えられてきた伝説や民話を集め,それを文学的に美しくまとめたものであります.したがって,ドイツ民族の生い立ちと精神の発達を示す貴重な文化財であります.このような成り立ちをもつグリム童話は,それゆえ,民族童話と名づけられます.民族童話が一般に素朴で,能動的,野性的,とくには呪物的でさえあるのも,その由来からみて当然といえましょう.
 これに反してアンデルセン童話は,あくまでもアンデルセン個人の創作によるもので,作者自身の人生観や宗教観などがおのずからにじみ出ています.このような童話を民族童話に対して,創作童話もしくは芸術童話とよんでいます.アンデルセン童話はこうした作者の思想に裏づけられ,アンデルセンらしい情緒と感傷とにつつまれた,実に優雅哀憐の芸術童話であります.
(大畑末吉 「アンデルセン童話について」より)
おやゆびひめ
空とぶトランク
皇帝の新しい着物
パラダイスの園
ソバ
小クラウスと大クラウス
エンドウ豆の上のお姫さま
みにくいアヒルの子
モミの木
おとなりさん
眠りの精のオーレさん

 アンデルセンという人について
作者 ハンス・クリスチャン・アンデルセン
 1805-1875
 デンマークの作家.デンマークで3番めに大きな島フューン島のオーデンセという町で,貧しい靴職人の子として生まれた.文学好きの父と,迷信深い母との間で育ったが,11歳のとき父を失った.15歳のとき,俳優を志してコペンハーゲンに出たが,貧窮をきわめ挫折した.その後,大学で学ぶ幸運に恵まれ,30歳のとき,『即興詩人』によって文名を確立した.同じ年,最初の童話集を出版し,以後,30年以上にわたって150編あまりの童話を書きつづけた.

訳者 大畑末吉(オオハタ・スエキチ)
 1901-1978
 ドイツ文学者,翻訳家.1931-32年ドイツ留学後,立教大学,一橋大学,早稲田大学の教授を歴任.独学でデンマーク語を身につけ,アンデルセンの著作を日本ではじめて原典から翻訳した.『アンデルセン童話集』(全10巻),『即興詩人』『絵のない絵本』等が岩波文庫に収められている.

書評情報

エブリスタディ アドバンスト小3 2018年10月号

電子書籍

価格は各電子書籍書店にてご確認ください

ページトップへ戻る