世界の共同主観的存在構造

認識論の乗り越えと再生を目指す廣松哲学,その核心を示す主著.鼎談「サルトルの地平と共同主観性」を付載.

世界の共同主観的存在構造
著者 廣松 渉
通し番号 青N122-1
ジャンル 書籍 > 岩波文庫 > 青(哲学・教育・宗教)
刊行日 2017/11/16
ISBN 9784003812419
Cコード 0110
体裁 文庫 ・ 568頁
在庫 品切れ
あるものをあるものとして認識するとはどういうことか? われわれはいかにして「一つの世界」を共有し,その世界はどのように構造化されているのか? 人間を「共同主観的存在」と見る立場から,認識論の乗越えと再生を目指した廣松哲学,その核心を示す主著.鼎談「サルトルの地平と共同主観性」を付載.(解説=熊野純彦)
序 文




序 章 哲学の逼塞情況と認識論の課題
 第一節 近代的世界観の破綻と「主観-客観」図式
 第二節 既往の認識論の隘路と遺棄された案件
 第三節 認識論新生の当面する課題と視座

第一章 現象的世界の四肢的存在構造
 出発点を設定するためのプロペドイティーク
 第一節 現象(フェノメノン)の対象的二要因
 第二節 現象(フェノメノン)の主体的二重性
 第三節 現象的世界の四肢的構造聯関

第二章 言語的世界の事象的存立構造
 第一節 情報的世界の四肢構造
 第二節 言語的意味の存在性格
 第三節 言語的交通の存立構造

第三章 歴史的世界の協働的存立構造
 第一節 歴史的形象の二肢性とその物象化
 第二節 歴史的主体の二肢性とその物象化
 第三節 歴史的世界の間主体性と四肢構造




一 共同主観性の存在論的基礎
 第一節 身体的自我と他在性の次元
 第二節 役柄的主体と対他性の次元
 第三節 先験的主観と共存性の次元

二 判断の認識論的基礎構造
 第一節 判断論の心理学的諸相
 第二節 判断論の意味論的諸相
 第三節 判断論の構造論的位相

三 デュルケーム倫理学説の批判的継承


〈附録〉サルトルの地平と共同主観性――役柄存在・言語・構造主義をめぐって
(足立和浩・白井健三郎・廣松渉)
注 (熊野純彦)
解説(熊野純彦)

書評情報

河北新報 2019年8月25日(評者:野家啓一さん)
徳島新聞 2019年8月4日(評者:野家啓一さん)
秋田魁新報 2019年7月28日(評者:野家啓一さん)
文藝春秋 2018年1月号
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