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ヘイト・スピーチとは何か

差別と排除の言葉の暴力を撒き散らして恥じない社会でよいのか.日本の現実と各国の経験から考える.

ヘイト・スピーチとは何か
著者 師岡 康子
通し番号 新赤版 1460
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 社会
刊行日 2013/12/20
ISBN 9784004314608
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 236頁
在庫 品切れ
差別,侮辱,排除の言葉の暴力を,路上やネット上で撒き散らすヘイト・スピーチは,表現の自由として守られるべきなのか.深刻な被害は,既存の法や対抗の言説では防げない.悪質な差別の法規制は,すでに国際社会の共通了解だ.各国の経験を振り返り,共に生きる社会の構築へ向かうために.
はじめに

第1章 蔓延するヘイト・スピーチ
 1 マスメディアに登場した「ヘイト・スピーチ」
 2 京都朝鮮学校襲撃事件
 3 狙われるマイノリティ

第2章 ヘイト・スピーチとは何か
 1 ヘイト・スピーチの定義
 2 ヘイト・スピーチの害悪――傷つけられるマイノリティ
 3 ジェノサイドの経験と国際社会の認識

第3章 法規制を選んだ社会
 1 イギリス―多民族社会の模索
 2 ドイツ―負の歴史と向き合う
 3 カナダ―国際人権基準からみた一つのモデル
 4 オーストラリア―多文化主義への転換

第4章 法規制慎重論を考える
 1 アメリカ合衆国の選択
 2 日本における法規制慎重論
 3 法規制慎重論の検討

第5章 規制か表現の自由かではなく
 1 現行法で対処可能なのか
 2 包括的な制度構築―調査、差別禁止法、救済制度
 3 ヘイト・スピーチ規制条項の検討

 あとがき
 主要参考文献
師岡康子(もろおか・やすこ)
2003~07年日本弁護士連合会人権擁護委員会委嘱委員、東京弁護士会外国人の人権に関する委員会委員、枝川朝鮮学校取壊し裁判弁護団。07年ニューヨーク大学ロースクール、08年英キール大学大学院、10年キングズカレッジ・ロースクール留学。大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員、国際人権法学会所属。外国人人権法連絡会運営委員。
共著書に『なぜ、いまヘイト・スピーチなのか』(前田朗編著、三一書房)、『今、問われる日本の人種差別撤廃 国連審査とNGOの取り組み』(反差別国際運動日本委員会編集・発行)、『外国人・民族的マイノリティ人権白書2010』(外国人人権法連絡会編、明石書店)ほか。

書評情報

図書新聞 2015年5月9日号
朝日新聞(朝刊) 2014年9月14日
ビッグイシュー 244号(2014年8月1日)
しんぶん赤旗 2014年7月13日
新英語教育 2014年6月号
東京新聞(朝刊) 2014年3月2日
図書新聞 2014年3月1日号
ふぇみん 2014年2月5日号
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