共生保障

〈支え合い〉の戦略

困窮と孤立が広がる日本社会.人々を共生の場につなぎ,支え合いを支え直す制度構想を提示する.

共生保障
著者 宮本 太郎
通し番号 新赤版 1639
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 社会
刊行日 2017/01/20
ISBN 9784004316398
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 248頁
定価 924円
在庫 在庫僅少

困窮と孤立が広がり,日本社会でも分断がとまらない.人々を共生の場につなぎ,支え合いを支え直す制度構想が必要だ.いかにして雇用の間口を広げ,多様な住まい方を作りだせるのか.自治体やNPOの実践を盛り込みながら,生活保障の新しいビジョンとしての「共生保障」を提示する.前著『生活保障 排除しない社会へ』の新たな展開.

はじめに
第一章 制度はなぜ対応できないか
1 今起きていること
2 日本型生活保障と排除の構造
3 「強い個人」の終焉
4 支え合いの困難と政治
第二章 共生保障とは何か
1 共生保障の基本的考え方
2 「一億総活躍社会」と共生保障
3 地域における共生保障の模索
第三章 共生の場と支援の制度
1 ユニバーサル就労
2 共生型ケアの展開
3 共生のための地域型居住
4 補完型所得保障
5 包括的サービスへの転換
第四章 社会保障改革のゆくえ
1 普遍主義的改革の逆説
2 準市場の導入と結果
3 「一体改革」から困窮者自立支援へ
第五章 共生という価値と政治
1 共生という価値
2 共生をめぐる政治
3 新しい戦略のために
あとがき
参考文献
宮本太郎(みやもと たろう)
1958年東京都生まれ
1988年中央大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学
   立命館大学法学部教授,北海道大学法学部教授などを経て
現在─中央大学法学部教授,博士(政治学)
専攻─政治学,福祉政策論
単著─『福祉国家という戦略』(法律文化社)『福祉政治』(有斐閣)『生活保障排除しない社会へ』(岩波新書)『社会的包摂の政治学』(ミネルヴァ書房)
編著─『地域包括ケアと生活保障の再編』(明石書店)『リアル・デモクラシー』(岩波書店)ほか
共著─『比較政治経済学』(有斐閣)『徹底討論日本の政治を変える』(岩波現代全書)ほか
訳書─ G. エスピン─ アンデルセン『福祉資本主義の三つの世界』(共監訳,ミネルヴァ書房)

書評情報

YELL vol.4(2018年)
東京新聞(朝刊) 2017年4月9日
北海道新聞(朝刊) 2017年3月5日

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