日本の歴史を旅する

それぞれに育まれた〈地域の力〉を訪ねて

日本の歴史を旅する
著者 五味 文彦
通し番号 新赤版 1676
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 日本史
刊行日 2017/09/20
ISBN 9784004316763
Cコード 0221
体裁 新書 ・ 258頁
定価 946円
在庫 在庫あり
旅で出会う様々な歴史の足跡を追う.各地には遺跡や文化財,古来の建造物をはじめ,歌や祭り,食に名産品ほか,その地に営まれる生活のあらゆる側面に,長く育まれた〈地域の力〉が息づいている.北は青森・津軽から南は宮崎・日向まで.旅の中に綴られた歴史家の練達の筆に,列島の多様な魅力が浮かび上がる.
はじめに

Ⅰ  人   ひと
 1 芭蕉  大津に蓄積された情報力 (滋賀県大津市)
 2 連歌師宗長  伊勢湾岸を襲った災害を越えて (三重県東部)
 3 菅江真澄  津軽の開発史を伝える (青森県津軽地方)
 4 若山牧水  故郷日向を離れて思う (宮崎県東部)

Ⅱ  山   やま
 1 筑波山  山に引き寄せられた人々 (茨城県筑波山麓)
 2 立山  山は人を育て、経済を豊かにする (富山県東部)
 3 白山  霊山が育む深い信仰心 (石川県金沢市)
 4 六郷満山  谷間の村の文化力 (大分県国東地方)

Ⅲ  食   しょく
 1 讃岐うどん  平野と海の恵み (香川県讃岐平野)
 2 若狭もの  流通文化の水脈を見つめる (福井県小浜市)
 3 佐渡の味覚  植民文化の力を考える (新潟県佐渡市)
 4 宇都宮餃子  食と道の関わり (栃木県宇都宮地域)

Ⅳ  道   みち
 1 四国巡礼道  山野河海の活用史を構想する (徳島県東部)
 2 山陽道  備前福岡をめぐる産業文化 (岡山県東部)
 3 山陰道  都市発達史を益田に探る (島根県益田市)
 4 会津街道  日本の統合をめざした人々 (福島県会津盆地)

おわりに
五味文彦(ごみ ふみひこ)
1946年山梨県に生まれる.1970年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了.東京大学教授などを経て,
現在─東京大学・放送大学名誉教授
専攻─日本中世史
著書─『院政期社会の研究』(山川出版社)『書物の中世史』(みすず書房)『躍動する中世』(全集日本の歴史5,小学館)『日本史の新たな見方,捉え方』(敬文舎)『文学で読む日本の歴史』古典文学篇,中世社会篇(山川出版社)『日本史のなかの横浜』(有隣堂)『シリーズ日本中世史①中世社会のはじまり』(岩波新書)ほか多数

書評情報

東京新聞(朝刊) 2017年11月26日
朝日新聞(朝刊) 2017年11月5日
読売新聞(朝刊) 2017年10月8日
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