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2023.04.26
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2018.11.12
電子書籍対応
異端の時代
正統のかたちを求めて
世界に蔓延するポピュリズム.果たしてそれは民主主義の異端なのか? 「異端発生のメカニズム」を解明し,現代社会の深層に迫る.
なぜトランプは世界を席巻し続けるのか.蔓延するポピュリズムは民主主義の異端か,それとも正統と化したのか――.キリスト教史の展開,丸山眞男らの議論を精緻に辿り,「正統と異端」の力学から現代人のかくれた宗教性と,その陥穽を示す.神学者が十年来抱えたテーマがついに結実,混迷する世界を読み解く鍵がここにある.
序 章 正統の腐蝕――現代世界に共通の問いかけ
1 変質する政党政治
2 反知性主義の行方
第一章 「異端好み」の日本人――丸山眞男を読む
1 「L正統」と「O正統」
2 異なる価値秩序の併存
3 日本的な「片隅異端」
4 未完に終わった正統論
第二章 正典が正統を作るのか
1 宗教学の諸前提
2 書物になる前の聖書
3 正典化の基準
4 異端が正典を作る
5 歴史の審判
第三章 教義が正統を定めるのか
1 ハルナックの困惑
2 正典から教義へ
3 「どこでも,いつでも,誰にでも」
4 根本教義なら正統を定義できるか
5 始源も本質を定義しない
6 「祈りの法」と「信仰の法」
第四章 聖職者たちが正統を担うのか
1 「地の黙した人々」に聞く
2 厳格な性倫理という誤解
3 オリゲネスの後悔
4 高貴なる異端
5 凡俗なる正統
第五章 異端の分類学――発生のメカニズムを追う
1 正統の存在論
2 現代民主主義の酩酊
3 異端発生のメカニズム
4 分派・異端・異教
第六章 異端の熱力学――中世神学を手がかりに
1 社会主義体制との比較
2 ドナティストの潔癖
3 秘跡論から見る正統
4 丸山の誤解
5 改革の熱情
第七章 形なきものに形を与える――正統の輪郭
1 絵の本質は額縁にあり
2 異端排斥文の定式
3 制約による自由
4 「複数可算名詞」としての自由
5 正統の受肉
第八章 退屈な組織と煌めく個人――精神史の伏流
1 個人の経験が判断の基準に
2 自己表現の至高性
3 普遍化する異端
4 個人主義的宗教の煌めき
5 反骨性のアイコン
6 今日もっともありふれた宗教形態
7 個人主義的宗教の特徴
終 章 今日の正統と異端のかたち
1 民主主義とポピュリズム
2 正統性を堪能する人びと
3 信憑性構造としての正統
4 真正の異端を求めて
引用文献/参考文献
あとがき
1 変質する政党政治
2 反知性主義の行方
第一章 「異端好み」の日本人――丸山眞男を読む
1 「L正統」と「O正統」
2 異なる価値秩序の併存
3 日本的な「片隅異端」
4 未完に終わった正統論
第二章 正典が正統を作るのか
1 宗教学の諸前提
2 書物になる前の聖書
3 正典化の基準
4 異端が正典を作る
5 歴史の審判
第三章 教義が正統を定めるのか
1 ハルナックの困惑
2 正典から教義へ
3 「どこでも,いつでも,誰にでも」
4 根本教義なら正統を定義できるか
5 始源も本質を定義しない
6 「祈りの法」と「信仰の法」
第四章 聖職者たちが正統を担うのか
1 「地の黙した人々」に聞く
2 厳格な性倫理という誤解
3 オリゲネスの後悔
4 高貴なる異端
5 凡俗なる正統
第五章 異端の分類学――発生のメカニズムを追う
1 正統の存在論
2 現代民主主義の酩酊
3 異端発生のメカニズム
4 分派・異端・異教
第六章 異端の熱力学――中世神学を手がかりに
1 社会主義体制との比較
2 ドナティストの潔癖
3 秘跡論から見る正統
4 丸山の誤解
5 改革の熱情
第七章 形なきものに形を与える――正統の輪郭
1 絵の本質は額縁にあり
2 異端排斥文の定式
3 制約による自由
4 「複数可算名詞」としての自由
5 正統の受肉
第八章 退屈な組織と煌めく個人――精神史の伏流
1 個人の経験が判断の基準に
2 自己表現の至高性
3 普遍化する異端
4 個人主義的宗教の煌めき
5 反骨性のアイコン
6 今日もっともありふれた宗教形態
7 個人主義的宗教の特徴
終 章 今日の正統と異端のかたち
1 民主主義とポピュリズム
2 正統性を堪能する人びと
3 信憑性構造としての正統
4 真正の異端を求めて
引用文献/参考文献
あとがき
森本あんり
1956年神奈川県生まれ.プリンストン神学大学院博士課程修了(Ph.D.).
現在―国際基督教大学(ICU)学務副学長,同教授
専攻―神学・宗教学
著書―『ジョナサン・エドワーズ研究――アメリカ・ピューリタニズムの存在論と救済論』(創文社),『アメリカ・キリスト教史――理念によって建てられた国の軌跡』(新教出版社),『アメリカ的理念の身体――寛容と良心・政教分離・信教の自由をめぐる歴史的実験の軌跡』(創文社),『反知性主義――アメリカが生んだ「熱病」の正体』(新潮選書),『宗教国家アメリカのふしぎな論理』(NHK出版新書)ほか
1956年神奈川県生まれ.プリンストン神学大学院博士課程修了(Ph.D.).
現在―国際基督教大学(ICU)学務副学長,同教授
専攻―神学・宗教学
著書―『ジョナサン・エドワーズ研究――アメリカ・ピューリタニズムの存在論と救済論』(創文社),『アメリカ・キリスト教史――理念によって建てられた国の軌跡』(新教出版社),『アメリカ的理念の身体――寛容と良心・政教分離・信教の自由をめぐる歴史的実験の軌跡』(創文社),『反知性主義――アメリカが生んだ「熱病」の正体』(新潮選書),『宗教国家アメリカのふしぎな論理』(NHK出版新書)ほか
書評情報
読売新聞(朝刊) 2018年11月10日
朝日新聞(朝刊) 2018年10月6日
読売新聞(朝刊) 2018年9月23日
朝日新聞(朝刊) 2018年10月6日
読売新聞(朝刊) 2018年9月23日