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質問する,問い返す

主体的に学ぶということ

「主体的に学ぶ」とは何か,「考える」とはどういうことなのか.多くの学校現場の取材をもとに主体的に学ぶことの意味を探る.

質問する,問い返す
著者 名古谷 隆彦
通し番号 854
ジャンル 書籍 > 岩波ジュニア新書 > 社会・倫理
刊行日 2017/05/19
ISBN 9784005008544
Cコード 0237
体裁 新書 ・ 222頁
在庫 在庫あり

さまざまな学校でアクティブラーニングが積極的に導入されるなど,教育現場では「主体的・対話的な学び」の在り方に注目が集まっている.一方通行の学びではなく,自ら問いを立て主体的に学ぶためには何が必要なのか,そもそも「考える」とはどういうことなのか? 多くの学校現場を歩いてきた経験をもとに,主体的に学ぶことの意味を探る.

はじめに

第1章 記者の仕事がなくなる?
屈折から熱量を知る/枠組みを決めるのは人間/マニュアルはどこにもない/自動運転車のトロッコ問題/背後に潜む原因は何か/想像力に必要なのは

第2章 「正解主義」を超えて
グーグルに答えはあるのか/正しさは人それぞれか/投票するのはおこがましいか/哲学の試験は四時間/受験生に主導権を与える/その前提を疑え

第3章 何のために学ぶのか
零時間目から七時間目まで/平均点九十点超が続出/「負け組」になりたくない/見える学力、見えない学力/道案内ができない/「謙遜社会」の低い自己肯定感/超進学校の意外な結果

第4章 主体的な学びって何?
もう、授業は終わったよ/「だって」が大事/「お客さん」が減っていく/よきメンターって誰?/牛乳パックの不思議/「入口」まで連れて行く

第5章 未知なるものに会いに行こう
学生が留学したがらない/交換留学の意味/強い欲求が人を動かす/安全保障に資する仕事/ハンガリーで医師になる/医療への不信感が動機/こんな医師に診てほしい

第6章 「考え続ける」に意味がある
電車で化粧、気になりませんか/道徳への期待感/共有されなかった疑問/誰のためのあいさつ?/成熟度のバロメーター/生き方を模索する自由/「想定外」に備える道徳

第7章 哲学する、世界が変わる
考える場がどこにもない/何でゴキブリが嫌い?/「よい問い」って何だろう/責任を取るとはどういうことか/じっと待つ、誘導しない

第8章 そしてまた問い返す
抜き差しならない問い/覆い隠した傷あらわ/内なる声に気づいて/若手教員に向けた言葉/「え? 左手ですか?」/三十年後を支える仕事/ぶれない人は格好いいか/チャンスを逃さずに

参考文献
おわりに
名古谷隆彦(なごや たかひこ)
東京都出身.同志社大学法学部卒.1994年共同通信社入社.本社社会部,福島支局,旭川支局を経て本社社会部.警視庁捜査一課や文部科学省を担当.大阪支社社会部デスクを経て,現在,本社社会部で教育担当デスク.共著に『大津中2いじめ自殺』(共同通信大阪社会部,PHP新書),『ルポ虐待の連鎖は止められるか』(共同通信「虐待」取材班,岩波ブックレット)などがある.

書評情報

東京新聞(朝刊) 2018年10月29日
愛媛新聞 2017年7月23日

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