私の沖縄現代史

米軍支配時代を日本で生きて

自らが生きた歴史としての沖縄,そして日本の戦後.

私の沖縄現代史
著者 新崎 盛暉
通し番号 社会303
ジャンル 書籍 > 岩波現代文庫 > 世界史・日本史
刊行日 2017/01/17
ISBN 9784006033033
Cコード 0121
体裁 A6 ・ 並製 ・ カバー ・ 298頁
定価 1,078円
在庫 在庫あり

沖縄現代史研究と市民運動を長年牽引してきた著者の,日本(ヤマト)にいながら「沖縄を生きた」前半生の回顧録.日中戦争勃発前年に生まれ,焼け跡で少年時代を過ごし,米軍支配下の父祖の地・沖縄に思いを寄せながら東京で学び働いた青年期を経て,返還後まもない沖縄に移住するまでの自身の軌跡と,様々な出会いの記憶を織り交ぜ,沖縄と日本の激動の同時代史を描き出す.現代文庫オリジナル版.

はじめに――ヤマトで沖縄を生きた記憶

一 戦中・戦後の子ども時代
私のバックグラウンド/戦争の影/そして敗戦/焼け跡の子ども時代/私のウチナーグチ環境/中学生時代

二 沖縄との出会い――一九五〇年代の沖縄・日本・世界
高校入学と「四月二八日」/戦争とは何か/戦災校舎復興資金募集運動から生徒会活動へ/進路選択/浪人時代/大学入学/「島ぐるみ闘争」へのヤマトの反応とその背景/ハンガリー動乱そしてスエズ戦争/瀬長那覇市長の登場と追放/本郷キャンパスへ移る

三 戦後初めての沖縄訪問、そして六〇年安保
「安保は重い」――ヤマトと沖縄の溝/沖縄へ行く準備/身分証明書を手に沖縄へ/USCARに呼び出される/沖縄から帰って/六〇年安保闘争の後/中野好夫さんと出会う

四 沖縄資料センターと都庁勤務――二足の草鞋
福祉事務所のケースワーカーになる/沖縄資料センターの活動開始/沖縄問題研究会の周辺/転機に立つ祖国復帰運動

五 激動の時代へ  
一二回目の「屈辱の日」/新田暉夫というペンネーム/監査事務局への異動、稲毛への転居/『沖縄問題二十年』を書く/激動する世界と沖縄

六 排他的米軍事支配の破綻へ  
結婚/違憲訴訟と立法院議員選挙をめぐる動き/教育権返還構想と教公二法、そして裁判移送/教公二法阻止闘争/沖縄資料センターの活動

七 「日本戦後史」と「沖縄戦後史」  
特集「敗戦二十二年――日本の政治と沖縄の現実」/『沖縄問題基本資料集』/転機としての六七年/この時期の沖縄論議と論者

八 激動の一九六八―六九年――三大選挙から二・四ゼネストへ  
主席選挙をめぐって/『戦後資料沖縄』と駿台荘/早大学生ティーチインと〝興南旋風?/ベ平連の現地闘争/沖闘委の渡航制限撤廃闘争/二・四ゼネストの挫折

九 七〇年安保から沖縄返還へ  
一九六九年一月一八―一九日/第三の資料集『ドキュメント沖縄闘争』/佐藤訪米阻止闘争と国政参加/『沖縄・70年前後』/混沌の中で/うつの頃/赤松隊の陣中日記/沖縄返還へ/沖縄資料センターをどうするか

一〇 沖縄返還と大学統合問題  
『沖縄の歩いた道』/沖縄大学の自主存続闘争/「支援する会」と存続闘争の方向転換/板垣雄三さんとの出会い/いざ沖縄へ/沖縄生活のはじまり

略年譜  
あとがき  
人名索引

書評情報

図書新聞 2017年7月22日
月刊おきなわの声 2017年5月1日号
琉球新報 2017年4月22日
琉球新報 2017年4月19日
都市問題 2017年4月号
しんぶん赤旗 日曜版 2017年4月2日号
東京新聞(朝刊) 2017年3月5日
沖縄タイムス 2017年2月25日
世界へ未来へ 9条連ニュース 2017年2月20日
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